顧客に愛される会社のソーシャル戦略

顧客に愛される会社のソーシャル戦略

跡部 徹 (著)/‎ 株式会社メンバーズ(執筆協力) (著)
出版社/技術評論社/256ページ

フェイスブックツイッター、などのソーシャルメディア
活用し会社の販売戦力をあげましょう。
と戦略を推奨する本ではありません… 寧ろ逆です。

真逆と言ってしまうと語弊がありますが、ソーシャルメディア
活用が全てではなく手法の延長、商売の本質は
今まで通りのファンマーケティングであると説いている
本です。

言われてみればソーシャルメディアを活用し、話題に
上る商品だけが独り歩きするネットビジネス。
その場合、会社自体は通販事業に特化しリアルな意味での
顧客との接点はありません。
クレームあれば返品か返金。リアルで店舗販売が無いので
当たり前。半数以上、いや殆どに近い実店舗を持たぬ
Webショップは直接的なコミュニケーションは皆無だと
思います。
そしてその流れが『最も利益を上げる正しい手法』、と勘違い
されている追従する起業が多く、メディアを活用出来なければ
乗り遅れるとする考えが多数でしょう。

売り上げを伸ばすだけ、との考えだけならこれで十分です。
正直ネットショップはこれ以上のファンミーティングは必要ありません。
仕入れ』『売り』だけを観ている訳ですから
しかし、自社のブランドを持ち、長い目で今後の企業継続を
考えねばならない立場の場合は、ファンコミュニケーションを
大事にしなくてはいけないだろうと提案している訳です。

そんな、「目の前のお得意様を大切にする」という
『商売の本質へ原点回帰』を行うべき、そしてそのツールとして
ソーシャルメディアを活用するべきとの内容です。

無印良品」「全日空」「伊藤ハム」「東急ハンズ」等の事例を
あげながら、愚直に顧客と向き合う事が企業と消費者の関係を
繋ぐうえで大切な行為である。
それらをスムーズに行う為にソーシャル・メディアは便利なツール
であり活用例をあげて説明していますね。

そんな内容で、今後のサービスをどう作らねばいけないか、と
まとめられた4部構成からなる本書。

B6サイズである為、説明図や表などは少し小さく感じ、出来れば
もう少し大きかったら見易かったかなとは感じましたね。
Webページも単色で細かかったので雰囲気はわかりましたが
少し残念。でもこの様な提唱を示してして頂ける本はなかなか
無いのでとても参考になりました。

お薦めは
これからの、ソーシャルメディア活用を考えたい方


顧客に愛される会社のソーシャル戦略

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